本文へスキップ
LOUIS GROUP
日本語
← インサイト一覧へ
台湾 2026年8月18日

台湾不動産の税金 2026:購入時・保有中・売却時にかかる税金と登記手数料を解説

邱暐倫 邱暐倫 遠東地政士事務所 代表 台湾不動産の税金 2026

要点まとめ

  • 台湾で不動産を購入する場合、購入時だけでなく、保有中及び将来売却する際にも税金が発生します。売買価格だけで資金計画を立てるべきではありません。
  • 保有中の主な税金は、地価税(土地)及び房屋税(建物)です。日本の固定資産税に近いものですが、台湾では土地と建物に別々の税金が課されます。
  • 取引に関する主な税金は、土地増値税・契税・印紙税・房地合一税の4つです。このうち買主側で主に問題となるのは契税及び印紙税です。
  • 房屋税・地価税・土地増値税・契税は、実際の売買価格ではなく、政府の評価額又は公的価格を基準として計算されます。一方、房地合一税は実際の売却益を基準とする所得税です。
  • 税金のほかに、所有権移転登記や抵当権設定登記の際には、不動産登記所に支払う登記手数料が発生します。
  • 買主が特に注意すべき費用は、契税、印紙税、登記手数料、購入後の地価税及び房屋税ですが、将来売却する場合には土地増値税及び房地合一税も問題となります。

台湾で不動産を購入する場合、売買価格だけで資金計画を立てるべきではありません。

不動産の購入時には契税や印紙税が発生する場合があり、購入後に不動産を保有している間は、毎年、地価税及び房屋税を納付する必要があります。また、将来その不動産を売却する場合には、土地増値税や房地合一税が発生する可能性があります。

さらに、所有権移転登記や抵当権設定登記などの登記手続を行う際には、税金とは別に、不動産登記所に支払う登記手数料も必要となります。

なお、外国人が台湾で不動産を取得できる条件や登記手続そのものについては、別記事 「日本人は台湾で不動産を購入できる?外国人の取得条件・登記手続き・注意点を解説【2026】」 で詳しく解説しています。本記事では、日本の読者にわかりやすくするため、台湾で不動産登記を扱う機関を便宜上「不動産登記所」と表記します。

以下では、台湾で不動産を購入する際に知っておくべき主な費用を、保有税、取引税及び登記手数料に分けて説明します。

台湾不動産に関する税金及び登記手数料の全体像

台湾の不動産に関する主な費用は、大きく分けて次の3種類があります。

  • 保有中に発生する税金 — 房屋税(建物)・地価税(土地)。毎年課され、原則として所有者が納税義務者となります。
  • 取引時に発生する税金 — 土地増値税・契税・印紙税・房地合一税。契税及び印紙税は購入時に買主側で、土地増値税及び房地合一税は主に売主側(又は将来売却する所有者側)で問題となります。
  • 税金以外の費用 — 所有権移転登記、抵当権設定登記、登記簿謄本の取得などの際に不動産登記所が徴収する登記手数料。

保有中にかかる税金

房屋税(建物に対する税金)

房屋税とは、台湾における建物に対して課される地方税です。

日本の固定資産税に近いものですが、台湾では土地と建物について別々の税金が課されます。建物部分について課されるのが房屋税です。

房屋税は、実際の売買価格ではなく、地方税務機関が評価する建物の公的評価額を基準として計算されます。この公的評価額は、建物の構造、用途、面積、築年数、所在地その他の要素をもとに評価されるものであり、通常、実際の市場取引価格とは異なります。

房屋税の税率は、建物の使用状況によって異なります。自分で居住する住宅、賃貸用住宅、営業用建物、空き家など、建物の用途に応じて適用される税率が変わる可能性があります。したがって、台湾で不動産を購入した後、自分で居住するのか、賃貸に出すのか、空き家として保有するのかによって、適用される房屋税率が変わる可能性があります。

房屋税は、建物を保有している間に毎年課される税金であり、原則として建物の所有者が納税義務者となります。

地価税(土地に対する税金)

地価税とは、台湾における土地に対して毎年課される地方税です。房屋税が建物に対する税金であるのに対し、地価税は土地に対する税金です。

地価税は、実際の売買価格ではなく、政府が公告又は定める公的な土地価格を基準として計算されます。そのため、土地の実際の取引価格が高額であっても、地価税がその取引価格全額を基準として課されるわけではありません。通常、税金の計算に用いられる土地価格は、実際の市場取引価格より低くなることが一般的です。

一般用地については累進税率が適用されますが、自己居住用住宅の敷地として認められる場合には、優遇税率が適用されることがあります。

地価税は、土地を保有している間に毎年課される税金であり、原則として土地の所有者が納税義務者となります。そのため、不動産を購入する時期によっては、売買当年度の地価税を売主と買主の間でどのように精算するかを、売買契約書で確認しておくことが重要です。

取引時にかかる税金

土地増値税(土地の値上がり益に対する税金・原則売主負担)

土地増値税とは、土地の所有権が移転する際に、その土地の値上がり部分に対して課される税金です。

ここでいう土地の値上がり部分は、実際の売買価格をそのまま基準として計算されるものではありません。土地増値税は、原則として、政府が公告又は定める公的な土地価格を基準として、取得時と移転時の土地価格の差額をもとに計算されます。

売買により土地が移転する場合、土地増値税の納税義務者は、原則として売主です。一般用地の土地増値税は、土地の値上がり幅に応じて累進税率で計算されます。また、一定の自己居住用住宅の敷地に該当する場合には、優遇税率が適用されることがあります。

土地増値税は原則として売主側の税金ですが、売買契約において税金の負担方法を別途合意する場合もあります。そのため、台湾で不動産を購入する場合、売買契約書において土地増値税を誰が負担するのか、また、申告及び納付の手続を誰が行うのかを確認しておく必要があります。

契税(建物の取得時に買主が納める税金)

契税とは、不動産に関する契約の締結に伴って課される税金です。

台湾では、土地については土地増値税が課されるため、一般的な不動産売買において契税が問題となるのは、主に建物部分です。

売買による契税の税率は、原則として課税価格の6%です。もっとも、ここでいう課税価格は、実際の売買価格そのものではありません。契税の課税標準は、前述した房屋税と同様、原則として政府が評価する建物の公的評価額を基準として計算されます。したがって、実際の売買価格が高額であっても、契税はその売買価格全額に対して直接課されるものではありません。

契税は、建物の取得時に課される税金であり、一般的な売買の場合、買主が納税義務者となります。

なお、住宅ローンを利用する場合でも、契税などの購入関連費用は自己資金で準備する必要があるため、事前に見積もっておくことが重要です。外国人が台湾で住宅ローンを利用する条件については、別記事 「日本人は台湾で住宅ローンを組める?外国人の融資割合・金利・必要書類を解説【2026】」 をご参照ください。

印紙税(登記に使用する契約書に課される税金)

印紙税とは、一定の契約書や証書に対して課される税金です。

台湾の不動産取引では、売買、交換、贈与、分割などにより不動産を移転し、不動産登記所に登記を申請するために作成される契約書が、印紙税の課税対象となる場合があります。不動産の売買、譲渡又は分割に関する契約書については、契約金額を基準として印紙税が課されることがあります。

もっとも、不動産売買の当事者間で作成する私的な売買契約書については、それが登記に使用されない場合、印紙税の課税対象とならない場合があります。

印紙税は、契約書などに課される税金であり、不動産購入実務上は、買主側で負担するものとして処理されることがあります。実務上は、登記に使用する契約書、売買契約書、代金受領に関する記載などによって印紙税の取扱いが変わることがあるため、専門家又は税務機関に確認することが望まれます。

房地合一税(売却益に対する所得税・将来の売却時に注意)

房地合一税とは、台湾における建物及び土地の取引所得に対して課される所得税です。

前述した房屋税、地価税、土地増値税及び契税が、主に政府の評価額又は公的価格を基準として計算されるのに対し、房地合一税は、実際の取引価格と密接に関係します。簡単にいえば、房地合一税は、不動産を売却した金額から、その不動産を取得するために支出した費用を差し引いた利益を基準として課税されます。

ここでいう取得費用には、購入時の売買代金のほか、一定の範囲で、内装工事費、登記を担当する専門家への報酬、登記関連費用その他取得又は売却に関連する費用が含まれる場合があります。ただし、どの費用を控除できるかは、法令上の要件及び証明資料の有無によって判断されます。そのため、将来台湾不動産を売却する可能性がある場合は、購入時の契約書、支払証明、内装工事費用の領収書及び登記を担当する専門家への報酬の領収書などを保管しておくことが重要です。

房地合一税は、主に不動産を売却する側に関係する税金です。購入時に直ちに課される税金ではありませんが、将来その不動産を売却する場合には、売却益に対して課税される可能性があります。したがって、房地合一税の納税義務者は、原則として不動産を売却する売主です。

個人が台湾の居住者に該当するか、非居住者に該当するか、また、保有期間がどの程度かによって、適用される税率は異なります。外国人が台湾不動産を購入する場合も、将来売却する際には、自分が台湾の税法上の居住者に該当するか、保有期間がどの程度か、自己居住用住宅に関する優遇を利用できるかによって、房地合一税の負担が大きく変わります。

税金以外の費用:登記手数料

台湾で不動産を購入する場合、税金のほかに、不動産登記所へ支払う登記手数料が発生します。

登記手数料とは、所有権移転登記、抵当権設定登記、登記簿謄本の取得、権利証の発行その他の登記手続を行う際に、不動産登記所が徴収する行政手続上の費用をいいます。

例えば、不動産売買では、売主から買主への所有権移転登記を行うための登記手数料が発生します。また、買主が住宅ローンを利用する場合には、銀行を抵当権者とする抵当権設定登記を行うため、その登記に関する手数料も必要となります。

登記手数料は税金ではありませんが、不動産登記手続を進めるために必要となる公的費用です。また、登記手数料は、登記を担当する専門家に支払う報酬とは別の費用です。専門家への報酬はそのサービスに対する費用であるのに対し、登記手数料は不動産登記所へ納付する行政手続上の費用です。

実務上、登記手数料は通常買主が負担することが多いですが、最終的な負担者は売買契約の内容や当事者間の合意によって決まります。

そのため、台湾で不動産を購入する際には、契税、印紙税、房屋税及び地価税などの税金だけでなく、所有権移転登記、抵当権設定登記及び関連書類の取得に必要となる登記手数料も、あらかじめ資金計画に含めておく必要があります。

買主が特に注意すべき8つのポイント

台湾で不動産を購入する買主は、少なくとも次の点を確認しておくべきです。

  1. 契税及び印紙税の概算額
  2. 購入後の房屋税及び地価税の負担額
  3. 自己居住用住宅として房屋税及び地価税の優遇税率を利用できるか
  4. 当年度の房屋税及び地価税を売主と買主の間でどのように精算するか
  5. 土地増値税を売主と買主のどちらが負担するか
  6. 所有権移転登記、抵当権設定登記及び関連書類取得に必要となる登記手数料
  7. 将来売却する場合の土地増値税及び房地合一税の影響
  8. 外国人又は非居住者として売却する場合の房地合一税率

特に、台湾では土地と建物で課税関係が分かれており、購入時、保有中及び売却時で問題となる税金も異なります。また、税金によって、実際の売買価格を基準とするもの、政府の評価額や公的価格を基準とするものがあります。

そのため、購入前に売買価格だけでなく、税金、登記手数料、登記を担当する専門家への報酬、仲介手数料及び住宅ローン関係費用を含めた総額で資金計画を立てることが重要です。

まとめ

台湾で不動産を購入する場合、購入時には契税及び印紙税、保有中には房屋税及び地価税が発生します。また、将来不動産を売却する場合には、土地増値税及び房地合一税が課される可能性があります。さらに、所有権移転登記や抵当権設定登記などの際には、不動産登記所へ支払う登記手数料も発生します。

房屋税、地価税、土地増値税及び契税は、主に政府の評価額又は公的価格を基準として計算されるため、必ずしも実際の売買価格をそのまま基準とするわけではありません。一方、房地合一税は、不動産の売却益に対して課される所得税であり、実際の取引価格及び取得費用と密接に関係します。

買主は、購入時に必要となる税金だけでなく、購入後に毎年発生する税金、登記手数料、及び将来売却する際の税負担も考慮して、事前に資金計画を立てておくことが重要です。

関連記事

よくある質問(FAQ)

台湾の不動産にはどのような税金がかかりますか?

大きく分けて3種類あります。保有中に毎年課される税金として房屋税(建物)と地価税(土地)、取引時に発生する税金として土地増値税・契税・印紙税・房地合一税、そして税金以外の費用として不動産登記所に支払う登記手数料です。購入時・保有中・売却時のそれぞれで問題となる税金が異なるため、売買価格だけでなく総額で資金計画を立てることが重要です。

台湾に日本の固定資産税のような税金はありますか?

あります。日本の固定資産税に近いものとして、台湾では建物に対する房屋税と土地に対する地価税が毎年課されます。日本と異なるのは、土地と建物について別々の税金が課される点です。いずれも実際の売買価格ではなく、政府の評価額又は公的価格を基準として計算され、原則として所有者が納税義務者となります。自己居住用住宅と認められる場合には優遇税率が適用されることがあります。

台湾で不動産を購入するとき、買主が支払う税金は何ですか?

購入時に買主側で主に問題となるのは、建物の取得に課される契税(原則として課税価格の6%。課税標準は政府の評価額)と、登記に使用する契約書に課される印紙税です。加えて、所有権移転登記や抵当権設定登記の登記手数料も通常買主が負担することが多いです。なお、土地増値税は原則として売主側の税金ですが、契約で負担方法を別途合意する場合もあるため、売買契約書での確認が必要です。

房地合一税とは何ですか?日本人にも課されますか?

房地合一税とは、台湾における建物及び土地の売却益に対して課される所得税です。売却金額から取得費用(購入代金、一定の範囲の内装工事費、登記関連費用等)を差し引いた利益を基準として課税されます。外国人にも適用され、台湾の税法上の居住者か非居住者か、保有期間がどの程度かによって適用税率が大きく変わります。購入時の契約書や支払証明、領収書を保管しておくことが、将来の税負担を左右します。

台湾の不動産の税金は実際の売買価格を基準に計算されますか?

税金によって異なります。房屋税・地価税・土地増値税・契税は、原則として政府の評価額又は公告される公的価格を基準として計算されるため、実際の市場取引価格とは通常異なります(一般的には公的価格の方が低くなります)。一方、房地合一税は実際の売却価格と取得費用をもとに計算される所得税であり、実際の取引価格と密接に関係します。

税金のほかに、どのような費用を見込んでおくべきですか?

所有権移転登記・抵当権設定登記・登記簿謄本の取得などの際に不動産登記所へ支払う登記手数料のほか、登記を担当する専門家への報酬、仲介手数料、住宅ローンを利用する場合の関連費用があります。登記手数料は専門家への報酬とは別の行政上の費用です。住宅ローンを利用する場合でも、契税などの購入関連費用は自己資金で準備する必要があります。

台北と東京に拠点を持つ萬國萬佳法律顧問集団(Louis Group)は、台湾の弁護士と日本語対応可能なスタッフが、日本の皆様の台湾不動産の購入・保有・売却に伴う税務上の留意点の整理、売買契約書の確認、登記手続のサポートまで一貫してお手伝いしています。台湾での不動産購入をご検討中の方は、契約前の段階でぜひ一度ご相談ください。

※本記事は、2026年7月時点の公表資料を基準として、台湾不動産に関する一般的な税金及び登記手数料を説明するものです。実際の税額、費用、適用税率、申告手続及び優遇税率の適用可否は、不動産の所在地、用途、所有者の身分、居住状況、保有期間及び各主管機関の判断によって異なります。個別の案件については、専門家にご相談ください。

関連分野: 不動産・土地