日本人は台湾で住宅ローンを組める?外国人の融資割合・金利・必要書類を解説【2026】
邱暐倫 遠東地政士事務所 代表
前回の記事では、日本人を含む外国人が 台湾で不動産を取得できるか について説明しました。結論として、相互主義、土地の種類、利用目的及び所定の行政手続などの条件を満たせば、外国人であっても台湾で住宅やマンションを購入することができます。
それでは、外国人が台湾で不動産を購入する場合、台湾の銀行から住宅ローンを借りることはできるのでしょうか。結論からいうと、日本人を含む外国人も、台湾の銀行に住宅ローンを申し込むことができます。 ただし、不動産を購入できることと、銀行から融資を受けられることは別の問題です。
融資の可否、融資金額、融資割合、金利、返済期間及び保証人の要否は、借入人の居留資格、収入、信用状態、自己資金及び購入物件の担保価値などに基づき、各銀行が個別に判断します。
この記事の要点
- 外国人も申込み可能、ただし審査は厳しくなる可能性:居留資格、収入、信用履歴、返済能力及び購入物件の担保価値について、台湾人より慎重に審査される場合があります。
- 正式な審査は売買契約の後:台湾では一般に、売買契約の締結後に住宅ローンを申し込み、返済能力と物件の担保価値について審査を受けます。
- 収入・資産・物件の書類が必要:パスポート、居留資格に関する書類、在職・収入証明、預金残高証明書、売買契約書など。日本発行の書類は公証、認証又は台北駐日経済文化代表処による文書証明を求められる場合があります。
- 融資が承認されないリスクあり:契約後に融資を断られたり希望額まで借りられないことがあり、融資が承認されなくても売買契約が当然に失効するわけではありません。
台湾で住宅を購入する場合の融資手続
台湾では、一般的に、買主と売主が不動産売買契約を締結した後、買主が売買契約書及び物件資料を銀行へ提出し、正式な住宅ローン審査を受けます。台湾における不動産購入及び住宅ローンの一般的な流れは、次のとおりです。
- ① 売買契約の締結
- ② 住宅ローンの申込み/借入人及び購入物件の審査
- ③ 融資条件の決定及び住宅ローン契約の締結(対保)
- ④ 所有権移転登記及び抵当権設定登記
- ⑤ 銀行による融資実行、必要に応じた代償(買主弁済)及び物件の引渡し
売買契約の締結
買主と売主との間で、売買価格、代金の支払時期、物件の引渡日、違約金その他の取引条件を定めた不動産売買契約を締結します。この時点では、土地及び建物の所有権は、まだ買主に移転していません。
(台湾は登記生効主義(中華民国民法第758条)を採用しているのに対し、日本は登記対抗主義(日本民法第176条・第177条)を採用しています。)
台湾では、一般的に、売買契約の締結後、買主が不動産売買契約書及び物件資料を銀行へ提出し、正式な住宅ローン審査を受けます。もっとも、正式な審査が契約後に行われるとしても、買主は契約前に銀行へ相談し、外国人向け住宅ローンを取り扱っているか、おおよその融資可能額及び必要書類について確認することができます。
住宅ローンの申込みと審査
売買契約の締結後、買主は銀行に対して、本人確認書類、収入証明、財力証明、不動産売買契約書及び物件資料などを提出し、住宅ローンを申し込みます。銀行は、借入人本人の資格及び返済能力だけでなく、購入する土地及び建物の状態並びに担保価値についても審査します。
借入人に関する審査では、銀行は主に次の事項を確認します。
- 居留資格及び居留期間
- 勤務先及び勤続年数
- 収入の金額及び安定性
- 給与の振込実績
- 預金その他の資産
- 現在の借入金及び返済負担
- 台湾における信用履歴
- 保証人又は共同借入人の有無
外国人の場合は、台湾における居留状況、勤務期間、収入源及び将来の返済可能性について、追加の説明又は資料を求められる場合があります。
購入物件に関する審査では、銀行は購入予定の土地及び建物について独自に評価し、主に次の事項を確認します。
- 物件の所在地
- 土地及び建物の面積
- 建物の築年数及び構造
- 登記上の用途
- 周辺の取引価格
- 抵当権、差押えその他の権利関係
- 違法な増築部分の有無
- 建物の管理及び維持状況
- 将来売却する場合の処分可能性
融資条件の決定と住宅ローン契約(対保)
銀行は、借入人及び購入物件の審査結果に基づき、融資の可否、融資金額及び融資割合、適用金利、返済期間、元金返済の猶予期間、保証人又は共同借入人の要否その他の融資条件を決定します。
融資が承認された後、買主は銀行との間で住宅ローン契約を締結します。台湾では、この契約締結及び本人確認の手続を一般に「対保」と呼ぶことがあります。
銀行から提示された融資金額が買主の希望額を下回る場合、買主は不足額を自己資金で補うか、他の銀行への申込みを検討する必要があります。
所有権移転登記及び抵当権設定登記
融資が承認された後、土地及び建物について、売主から買主への所有権移転登記を進めます。同時に、買主が融資を受ける銀行を抵当権者とする抵当権設定登記を行います。
外国人が台湾の土地を取得する場合は、台湾との間に平等互恵関係があることなどの条件を満たした上で、不動産所在地を管轄する地政事務所へ申請します。一般的な売買案件では、地政事務所による審査後、直轄市又は県・市政府の許可を受けてから、所有権移転登記が行われます。
融資実行と物件の引渡し(代償)
所有権移転登記、抵当権設定登記及び銀行が指定するその他の条件が満たされた後、銀行が融資を実行します。
売主が購入物件を担保として既存の住宅ローンを借りている場合は、買主側の融資銀行が融資金の一部を売主側の銀行へ直接支払い、売主の既存債務を返済することがあります。台湾では、この手続を一般に「代償」(買主弁済)といいます。代償後、売主側の既存抵当権を抹消し、残りの売買代金を精算した上で、買主が物件の鍵及び関連書類の引渡しを受けます。
なお、所有権移転登記、抵当権設定登記、代償、既存抵当権の抹消及び融資実行の具体的な順序は、個別の取引内容並びに各銀行及び台湾の 地政士 の手続によって異なります。
住宅ローンの申込みに必要となる主な書類
外国人が台湾で住宅ローンを申し込む場合、必要書類は大きく、借入人に関する書類と購入物件に関する書類に分けられます。実際に必要となる書類は、借入人の居留資格、勤務状況、収入源、購入物件及び申込先銀行の審査基準によって異なります。
借入人に関する書類
本人確認及び居留資格を証明する書類
- パスポート
- 台湾の居留証、永久居留証又は就業ゴールドカード
- 就労許可証(必要な場合)
- 台湾における住所を証明する書類(銀行から求められた場合)
- その他、国籍、居留資格又は就労資格を確認するための書類
上記の書類をすべて一律に提出する必要があるわけではありません。パスポートは本人確認及び国籍確認のため一般的に求められます。居留証、永久居留証又は就業ゴールドカードは、借入人が実際に保有する資格に応じて提出します。就労許可証及び住所証明は、居留資格、就労状況及び申込先銀行の要求に応じて必要となる場合があります。
勤務、収入及び財産を証明する書類
- 在職証明書
- 雇用契約書
- 給与証明書又は給与明細
- 給与振込口座の取引明細
- 源泉徴収票
- 所得証明書又は納税証明書
- 台湾又は日本の預金残高証明書
- 銀行口座の取引明細
- 株式、定期預金その他の金融資産に関する資料
- 他の不動産を所有している場合の登記資料
- 現在の借入金及び債務に関する資料
銀行はこれらの書類を通じて、借入人の勤務状況、収入の安定性、資産、既存債務及び住宅ローンの返済能力を審査します。必要となる書類は、給与所得者、自営業者、会社経営者、日本から収入を得ている者など、借入人の状況によって異なります。
購入物件に関する書類
- 不動産売買契約書
- 土地及び建物の登記資料
- 土地及び建物の権利証
- 建物使用許可証
- 物件の平面図その他の資料
- 抵当権その他の権利関係を確認する資料
- 外国人による土地取得許可に関する書類
- その他、銀行が物件評価、融資審査又は融資実行のために求める書類
土地及び建物の権利証、建物使用許可証その他の物件資料については、売主、仲介業者又は地政士から提供される場合があります。
日本で発行された書類の認証に注意する
日本の会社が発行した在職証明書、給与証明書及び源泉徴収票、日本の銀行が発行した預金残高証明書又は取引明細などについては、中国語訳文、公証、認証又は台北駐日経済文化代表処による文書証明を求められる場合があります。
ただし、すべての日本の書類について一律にこれらの手続が必要となるわけではありません。書類を準備する前に、日本語の原本のみで提出できるか、中国語訳文、公証又は文書証明が必要かを、申込先銀行へ確認することが重要です。
住宅ローンの融資割合及び金利
住宅ローンは何割まで借りられるか
台湾の一般的な住宅ローン商品の中には、一定の条件を満たす場合、最高80%程度まで融資を受けられるものがあります。しかし、最高80%という融資割合は、あくまで商品上の上限です。実務上、特に外国人が実際に80%まで融資を受けることは、一般に容易ではありません。
高い融資割合が認められるためには、借入人の収入、信用状態及び返済能力だけでなく、購入物件の所在地、築年数、用途、面積、権利関係及び担保価値などの条件も良好である必要があります。実際の融資割合は、主に次の事項によって決定されます。
- 台湾における居留資格及び居留期間
- 台湾での勤務期間
- 収入の金額及び安定性
- 台湾での給与振込実績
- 台湾における信用履歴
- 現在の借入金及び返済負担
- 自己資金の金額
- 購入物件の所在地、築年数、面積及び用途
- 銀行による物件評価額
- 保証人又は共同借入人の有無
- 台湾中央銀行の不動産融資規制
特に外国人の場合、台湾における収入、勤務実績又は信用履歴が少ないと、銀行が融資リスクを高いと判断し、融資割合を低く設定する可能性があります。
また、融資割合は、実際の売買価格だけを基準として決められるわけではありません。 銀行は購入物件について独自に評価を行い、その評価額を基に融資金額を決定します。
例えば、売買価格が2,000万台湾ドルであっても、銀行による物件評価額が1,800万台湾ドルであり、その70%の融資のみが認められた場合、融資金額は1,260万台湾ドルとなります。この場合、買主は売買価格との差額である740万台湾ドルに加え、税金、仲介手数料、登記費用、銀行手数料その他の費用を自己資金で準備する必要があります。
したがって、外国人が台湾で住宅を購入する場合は、最高80%の融資を当然の前提とせず、実際の融資割合が予想より低くなる可能性を考慮して、余裕を持って自己資金を準備することが重要です。
台湾中央銀行による融資割合の制限(2026年)
台湾中央銀行の不動産融資規制に該当する場合は、銀行の審査結果にかかわらず、融資割合の上限を受けます。2026年3月20日以降の主な規制は、次のとおりです。
- 自然人による第2戸目の住宅購入ローン:最高60%、元金返済の猶予期間なし
- 自然人による第3戸目以降の住宅購入ローン:最高30%、元金返済の猶予期間なし
- 一定の高額住宅に関する住宅ローン:最高30%、元金返済の猶予期間なし
- すでに住宅を所有する者が申し込む第1戸目の住宅購入ローン:元金返済の猶予期間なし
第2戸目の住宅購入ローンの上限は、2026年3月20日から、従来の50%から60%へ引き上げられました。これらの規制は、台湾人だけでなく、外国会社及び外国人の自然人が申し込む対象不動産融資にも適用されます。以上は法令上の上限であり、銀行が必ず上限まで融資するという意味ではありません。
台湾の住宅ローン金利(2026年7月時点)
2026年7月時点において、台湾の銀行が公表している住宅ローン商品の最低金利は、概ね年2.5%台から2.8%前後が一つの目安となります。ただし、この金利は、各銀行が一定の条件を満たす申込人を対象として公表している最低金利又は商品上の参考値であり、すべての申込人に同じ金利が適用されるものではありません。
実際の適用金利は、主に次の事項によって異なります。
- 借入人の収入及び返済能力
- 台湾における居留資格及び勤務状況
- 台湾における信用履歴
- 融資金額及び融資割合
- 返済期間
- 購入物件の所在地、築年数及び担保価値
- 保証人又は共同借入人の有無
- 各銀行の内部審査基準
特に外国人の場合は、台湾における収入、勤務実績又は信用履歴が十分でないと判断され、一般に公表されている最低金利よりも高い金利が適用される可能性があります。そのため、実際の資金計画では、その可能性を考慮しておくことが重要です。
また、住宅ローンを利用する場合は、金利のほか、銀行の事務手数料、物件評価費用、抵当権設定費用、火災保険料及び地震保険料などが必要となる場合があります。
※上記の金利は、2026年7月時点における台湾の銀行の公表資料を基準とした一般的な目安です。実際の金利は、市場金利、各銀行の方針及び個別の審査結果によって異なります。
元金返済の猶予期間に注意する
住宅ローンには、融資実行後の一定期間、元金を返済せず、利息のみを支払う「元金返済の猶予期間」が設けられる場合があります。しかし、台湾中央銀行の規制により、次の住宅ローンについては、原則として猶予期間を設けることができません。
- すでに住宅を所有する者が申し込む第1戸目の住宅購入ローン
- 第2戸目以降の住宅購入ローン
- 一定の高額住宅に関する住宅ローン
これらの住宅ローンについては、原則として、融資実行後から元金及び利息の返済を開始する必要があります。
ただし、自然人がすでに1戸の住宅ローンを有し、実質的な自己居住目的の買換え需要がある場合は、銀行との間で所定の誓約を行うことにより、融資割合及び猶予期間に関する例外措置を利用できる可能性があります。この場合、原則として、第2戸目の住宅購入ローンの融資実行後18か月以内に、従前の住宅を売却し、所有権移転、債務の返済及び抵当権の抹消を完了する必要があります。実際に利用できるかどうかは、台湾中央銀行の要件及び各銀行の信用審査によって判断されます。
日本で得た収入及び資産も審査資料になるか
日本で得た給与、事業所得、預金その他の資産についても、台湾の銀行に住宅ローンの審査資料として提出できる場合があります。ただし、日本の収入及び資産を審査上認めるか、また、どの程度評価するかは、各銀行の審査方針によって異なります。
銀行は、主に次の事項を確認すると考えられます。
- 日本での勤務先及び勤続年数
- 雇用契約の継続性
- 給与の金額及び振込実績
- 日本における納税状況
- 日本の銀行における預金
- 円と台湾ドルの為替変動
- 将来も日本での収入を継続できるか
- 台湾における返済資金をどのように確保するか
日本の収入又は資産を証明するため、銀行から次のような資料を求められる場合があります。
- 在職証明書
- 給与証明書
- 雇用契約書
- 源泉徴収票
- 所得証明書
- 納税証明書
- 給与振込口座の取引明細
- 日本の銀行が発行する預金残高証明書
日本で作成又は発行された書類については、中国語訳文だけでなく、日本の公証役場における公証又は認証及び台北駐日経済文化代表処による文書証明を求められる場合があります。
台湾国内で安定した給与収入及び給与振込実績がある場合と比較すると、収入がすべて日本から支払われる場合は、銀行が収入の継続性、為替変動及び返済可能性をより慎重に審査することがあります。そのため、日本の収入を主な返済原資とする場合は、売買契約を締結する前に、申込みを予定している銀行へ確認することが重要です。
売買契約後に住宅ローンを利用できないリスク
台湾では、一般的に、売買契約を締結した後に、その契約書及び物件資料を銀行へ提出して正式な住宅ローン審査を受けます。そのため、売買契約を締結した後に、銀行から融資を断られる可能性があります。 また、融資そのものは承認されても、次のような問題が生じることがあります。
- 希望する金額まで融資を受けられない
- 銀行の物件評価額が売買価格より低い
- 予想より多くの自己資金が必要となる
- 日本の収入が十分に評価されない
- 日本の書類について公証又は文書証明を求められる
- 保証人又は共同借入人を求められる
- 審査が売買契約上の支払期限に間に合わない
- 実際の適用金利が予想より高い
- 元金返済の猶予期間を利用できない
銀行が住宅ローンを承認しなかった場合でも、不動産売買契約が当然に失効するわけではありません。 売買契約に特別な定めがなければ、住宅ローンを借りられなかったことは、原則として買主側の資金調達上の問題となります。
買主が契約で定めた期限までに売買代金を支払えない場合、売主から契約の履行を請求されたり、契約を解除されたりする可能性があります。また、定金、違約金及び損害賠償の取扱いは、売買契約の内容及び個別の事情によって判断されます。
契約前に銀行へ相談し、十分な資金を準備する
正式な住宅ローン審査は売買契約後に行われることが一般的ですが、買主は売買契約を締結する前に銀行へ相談することができます。契約前には、借入人の居留資格、収入、資産及び購入予定物件の概要を銀行へ伝え、少なくとも次の事項を確認することが重要です。
- 外国人向け住宅ローンを取り扱っているか
- 現在の居留資格で申込みが可能か
- 日本の給与及び資産を審査資料として認めるか
- 日本の書類について公証又は文書証明が必要か
- おおよその融資可能額
- おおよその融資割合
- 保証人又は共同借入人が必要か
- 購入予定物件が融資対象となるか
- 元金返済の猶予期間を利用できるか
- その他に必要となる書類
ただし、契約前の相談、事前評価又は物件の概算評価は、銀行による正式な融資承認ではありません。 最終的な融資条件は、正式な売買契約書及び物件資料を提出し、銀行の審査が完了した後に決定されます。
そのため、外国人が台湾で不動産を購入する場合は、最高80%の融資を前提として資金計画を立てるべきではありません。 実際の融資割合が予想より低くなる可能性を考慮し、できる限り多くの自己資金を準備しておくこと、また、一つの銀行だけではなく、外国人向け住宅ローンを取り扱う複数の銀行へ相談し、融資条件を比較することが望まれます。
売買契約に融資に関する条件を設ける
住宅ローンの利用を前提として不動産を購入する場合は、売買契約に融資に関する条項を設けることが重要です。例えば、次の事項を明確に定めることが考えられます。
- 買主側の住宅ローン審査、融資承認又は融資実行が遅れた場合に、売買契約上の引渡期限を延長できるか
- 融資が承認されなかった場合に、買主が契約を解除できるか
- 契約解除時に、定金を返還するか
- 一方の契約違反により契約を解除する場合、違約金の有無、金額又は計算方法をどのように定めるか
- 仲介手数料、地政士報酬、税金その他の費用について、一方の責めに帰すべき事由により解除となった場合、どちらが負担し、どのように精算するか
もっとも、売主がこのような融資条件を受け入れるとは限りません。そのため、売買契約を締結する前に、住宅ローンが承認されない場合や、融資金額が予想より少ない場合でも、残額を自己資金で支払うことができるかを慎重に検討する必要があります。
まとめ
日本人を含む外国人も、台湾で住宅ローンを申し込むことができます。ただし、実際の審査基準は銀行ごとに異なり、台湾での居留資格、安定した収入、信用状況、自己資金及び購入物件の担保価値などが重視されます。
日本など海外からの収入も審査資料として認められる場合がありますが、追加の財力証明、中国語訳文、公証又は文書証明を求められることがあります。
また、台湾では売買契約後に正式な住宅ローン審査が行われることが一般的であるため、契約前に複数の銀行へ相談し、必要書類及び融資可能額を確認した上で、十分な自己資金を準備しておくことが重要です。
※本記事の内容は、2026年7月時点の公表資料を基準とした一般的な説明です。実際の融資条件は、各銀行の審査方針及び個別事情によって異なります。台湾での住宅購入・融資をご検討の際は、台湾の地政士・弁護士など専門家へのご相談をおすすめします。
よくある質問(FAQ)
日本人は台湾で住宅ローンを組めますか?
はい。日本人を含む外国人も、台湾の銀行に住宅ローンを申し込めます。ただし、不動産を購入できることと融資を受けられることは別問題で、居留資格・収入・信用履歴・自己資金・購入物件の担保価値などに基づき各銀行が個別に判断します。台湾人より慎重に審査される場合があります。
外国人は何割まで融資を受けられますか?
商品上は最高80%程度まで可能なものもありますが、実務上、外国人が80%まで借りるのは容易ではありません。さらに2026年3月20日以降の台湾中央銀行の規制により、第2戸目は最高60%、第3戸目以降及び一定の高額住宅は最高30%が上限です(外国人にも適用)。融資額は売買価格ではなく、銀行の物件評価額を基に決まります。
台湾の住宅ローン金利はどのくらいですか?
2026年7月時点で、公表されている最低金利は概ね年2.5%台〜2.8%前後が目安です。ただしこれは条件を満たす申込人向けの最低金利であり、外国人は信用履歴や勤務実績が十分でないと、より高い金利が適用される可能性があります。金利のほか、事務手数料、物件評価費用、抵当権設定費用、火災・地震保険料も必要です。
日本の収入や資産も審査資料になりますか?
なる場合がありますが、認めるか・どの程度評価するかは各銀行の方針によります。在職証明書、給与証明書、源泉徴収票、納税証明書、日本の預金残高証明書などを求められ、中国語訳文・公証・台北駐日経済文化代表処の文書証明が必要になることもあります。収入がすべて日本からの場合、継続性や為替変動をより慎重に審査されます。
必要書類は何ですか?日本の書類に公証は必要ですか?
借入人に関する書類(パスポート、居留証・永久居留証・就業ゴールドカード、在職証明書、収入証明、預金残高証明書など)と、購入物件に関する書類(売買契約書、登記資料、権利証、建物使用許可証など)に分かれます。日本発行の書類は中国語訳文・公証・認証・台北駐日経済文化代表処の文書証明を求められる場合がありますが一律ではないため、事前に銀行へ確認してください。
売買契約後に融資を断られたらどうなりますか?
台湾では正式審査が契約後に行われるため、契約後に融資を断られたり希望額に届かないことがあります。その場合でも売買契約が当然に失効するわけではなく、特別な定めがなければ買主側の資金調達の問題となります。期限までに代金を支払えないと、履行請求や契約解除、定金・違約金の問題が生じ得ます。契約に融資条項を設けることが重要です。